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なまくら工具ten

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映画「新聞記者」を観た話

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映画「新聞記者」を観た話

最近映画を観る機会が増えた。
この歳になってやっと、観るだけ観て忘れるなんてのはなんだか勿体無い気がしたので、レビューだか感想だかまで大層なもんではないが記録を残しておく。
政治について深く考えたことのないとあるイマドキ情弱若者(笑)の日記です。

今回は藤井道人監督の「新聞記者」。

実は観に行く前に、どんな映画なんだろうとTwitterで検索してみた。
ところが(当時)出てくるのは、「今の日本は」と政治を語る胡散臭いアカウントばかり。いやいや主語がデカい。そんな感想見てよっしゃ観に行くかってなる人なんて日頃から政治に興味のある人たちだけだと思う。逆効果なんだよなぁ。わざわざうんざりする政治の話を、辛い現実を直視する為に映画館行こうってならなくない?僕はならない。ちなみに鑑賞後の僕の感想としては、「すげえ」「ひええ」「松坂桃李…」だった。これはこれでボキャ貧が過ぎた。

そんなげんなりレビューを観てなお、本編を観る気になったのはいくつか理由がある。

まず、人に聞くまで存在を知らなかったから。
この映画を観るより前に映画館でいくつか邦画を観た。それなのに、幕間で作品紹介を一度も見掛けない。なんなら映画館でポスターも見ない。(映画には詳しくないので恐縮なんですけど)無名の作品ならいざ知らず、出演者は松坂桃李を始めとした錚々たるメンバー。いや松坂桃李やで?しょーもないオタク(ぼく)でも知ってる。番宣とかで見かけててもおかしくないのでは?話を聞いた時は、へー、とあれー?の感覚。

次に、王様のブランチの映画ランキングで見たから。
その時はもう初登場ではないものの、確かダウンして10位にランクイン。そこで初めて概要を知った。「桃李くんの新聞記者のやつ」としか聞いてなかったので、なんならタイトルも初見。新聞記者のやつってなんやねんそのまんまやんけ。なお松坂桃李は新聞記者役ではない。

最後に、松坂桃李が出ていたから。顔が良い。ネームバリューって残酷だなと感じながら、ありがたい。多分知らない役者さんばかりだったら観に行ってない。気になるけど地上波放送まで待つかって考えてそのまま忘れていただろう。

ランクインするほどの作品なのにもう全然テレビでもタイムラインでも見かけないわけ。ここまで徹底して隠されると気になるじゃん。映画館ちょっと行く気になるじゃん。だから観に行った。

肝心の本編を観た感想。揺れるオフィスと暗い内閣情報調査室が印象的。
どうして真実を伝えたい方が実名を晒すリスクを負って、嘘や誤魔化しで真実を都合よく隠したい方が匿名で影から安全に攻撃できるのか。
巷に溢れる情報って多分たくさん手垢と調味料だらけで、何が本当で何が嘘かなんて分からないな。
それなら、せめて自分の分かること、体験してきた本当のことは声を上げていくしかない。
それすら他人からしたら曖昧なことだから、残念だけどきっと多く積み重なった方の意見が「真実」に成る。

そう考えた。

あくまで自分の為の覚え書きなので、否定も肯定も糾弾もしない。
普段考えないことに触れる機会をもらった。映画っていいな。
まあ、とりあえず、選挙行こうな。

松坂桃李の話しかしてないけど、主演のシム・ウンギョンも凄かった。
愉快な作品ではないが、すげえ興奮するしすげえ面白いよ。

映画「新聞記者」公式サイト

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